親世代の就活と現在の就活は、別物と言って良いほど変化しています。
どんなところが昔と違うのか、代表的な特徴をご紹介します。

目次

1.受ける企業の数 大幅に増加
2.就活は長期化
3.エントリーシートの出現
4.新しい選考形態 グループディスカッション
5.インターンシップの重要性が高まっている
まとめ 今の就活は情報戦

今の就活と昔の就活の違い 5つ

1.受ける企業の数 大幅に増加

バブル時代の就活では、受ける企業は1社から5社程度だったと言われています。
しかし今の就活では、一人平均で30社受けるのは当たり前。多い人では、50社から100社ほども受けることもあります。
受ける企業の数が飛躍的に増えたのは、インターネットの発達によって、「リクナビ」「マイナビ」などの全国の求人情報がすぐに閲覧できるサイトができ、多くの企業に手軽に応募できるようになったからだと言われています。それによって、知名度の高い大手企業には、入社希望者が殺到する状況となっています。近年就活は、就活生優位の「売り手市場」と言われていますが、このような大手企業に限って言うと、入社が難しい「超買い手市場」であるのが実情です。

2.就活は長期化

大学3年生の3月~大学4年生の6月の約4ヶ月は、企業の就職説明会や選考会が集中して行われる「就活シーズン」です。しかし、今の就活は、この「就活シーズン」だけで完結することはありません。
多くの就活生は就活シーズンが始まる前に、就活の準備を始めます。具体的には、大学3年生の夏や冬にインターンシップに行き職業体験をしたり、志望企業のOBOGを訪ね、企業の実情を聞いたりします。このような就活の準備を含めると、現代の就活生は、長い人では1年間、短い人でも半年ほどは就活に費やすことになります。親世代の就活より格段に就活が長期化しており、「学業と就活の両立」や「就活関連の出費」が就活生を苦しめることとなります。

3.エントリーシートの出現

今の就活では、大半の企業が書類選考のために就活生にエントリーシート(ES)提出を求めます。エントリーシートは、企業の採用募集ホームページからWeb上で提出する形式となっているものがほとんどで、郵送して送るものはあまりありません。
エントリーシートの内容は、住所・名前・学歴・資格など、履歴書と同じような項目に加えて、「学生時代頑張ったことを教えて下さい(400文字)」「志望動機を教えて下さい(400文字)」というような、会社ごとの独自の設問があるのが一般的です。パソコンで書くことができるので、手書き必須の履歴書よりは、負担が軽くなります。しかし、企業ごとに設問の形式や文字数が異なるため、エントリーシートを出す企業ごとのオリジナルな内容を考える必要があります。エントリーシートを20社~30社出すとなると、大変な負担になります。よって、エントリーシートの提出期限が集中する3月や4月には、徹夜でエントリーシートを仕上げる就活生も少なくありません。

4.新しい選考形態 グループディスカッション

グループディスカッションとは、主に書類選考と面接選考の間に行われる選考形態です。面接選考に進む就活生の数を絞るために行われることが多いです。
グループディスカッションでは、1グループ4人~8人程度で、与えられたお題について話し合い、出した結論を発表します。お題は、「無人島に持っていくものを1つ選ぶなら、何を選びますか」「あなたが採用面接官なら就活生にどんな質問をしますか。3つ考えてください」「この会社の売上を伸ばす施策を考えてください」など、実に様々。論理的に考えられる力、協調性があるか、などが評価のポイントとなります。

5.インターンシップの重要性が高まっている

インターンシップは、「就業前の学生が企業で職業体験すること」です。
日本の就活において、インターンシップは、職業体験というよりも、企業が就活生に自社の説明をし、仕事の一部を体験してもらう場になっています。企業がインターンシップを行う目的は、母集団を形成し、優秀な就活生を自社に囲い込むことです。優秀な人材が不足している昨今において、企業が欲しい人材を確保するには、3月以降の通常の選考ルートでは遅いというのが定説です。よって、多くの企業はインターンシップという名目で、実質的な選考を行っています。今の就活で、インターンシップに参加することは、内定獲得への大きな一歩となります。

まとめ 今の就活は情報戦

昔以上に、今の就活は情報戦となってきています。
正しい情報を知らなければ、大きく不利になってしまうこともあります。ぜひ、親御様もお子様と一緒に最近の就活事情を研究してみてください。