子供の就活が上手くいかず、今年度中の就職は難しそう、、、という場合、1年大学を留年して、来年もう一度就活をする「就活留年」という選択肢が現実味をおびてきます。
「就活留年はしないほうがいい」「就活留年は不利だ」というように言われることがありますが、実際のところはどうなのでしょうか。
就活塾キャリアアカデミーに在籍する筆者が、最新の就活留年事情について解説いたします。
就活留年はしないほうがいいのか?
就活留年はしないほうがいいのでしょうか?回答は「人による」です。
就活留年すると、就活で不利になるということについては、留年中の過ごし方次第で変わります。
就活留年をしても、企業の人事に「この就活生は使える人材だ」と判断されるような過ごし方をすれば、就活留年は不利になりません。
具体的には、就活留年した理由を企業の人事相手に納得感を持たせられるように話すことができるかどうか、ということです。
例えば、「昨年の就活では、自分がどんな仕事をしたいか明確にできなかったため、就活に身が入らず、内定をいただくことができなかった。今年の就活は絶対成功させたいと思い、総勢20名にOB訪問を行った。昨年の自分は見通しが甘く、就活に失敗してしまったので、今年の就活では準備を万全にして臨みました」というように言えればOKです。
「今年度中の就職」と「就活留年」のどちらが良いかを検討すべき
就活留年は必ずしも不利になるわけではありません。しかし、就活留年をする際には慎重に決断するべきです。当たり前ですが、留年すると学費など、お金が余計にかかります。
昨今は就活自体が「通年採用」の流れになっており、秋採用・冬採用でも求人を行っている企業が多くあります。誰もが知っているような有名企業の求人が出ることもあります。就活塾キャリアアカデミーの卒業生にも、秋採用や冬採用で就活をして、優良大手企業や大手のグループ会社に入社した方がいます。
就活留年するかどうか判断する際には、「就活留年することで、今年よりも良い結果を出せるかどうか」ということを基準にしてみてください。
経験上、就活留年をして成功する就活生は、「去年の失敗の原因を分析し、同じ失敗は繰り返さない、という気持ちを持って就活に挑む人です。逆に、「親も留年していいって言ったから、なんとなく就活留年した、、、」というような気持ちの人は、1年間の就活留年生活に耐えられなくなってしまうこともあります。
そのような場合は、安易に就活留年するよりも、今年度中に就職することをおすすめします。安易に就活留年をすると、お金と時間をかけても良い結果を得られない可能性が高いです。
就活留年をするならば、親も子供も「絶対に次の就活は成功させるぞ」と覚悟を決めてください。絶対に就活を成功させたい、という強い気持ちを持てれば、就活留年をして納得の行く就活をすることができるでしょう。
しかし、就活留年をするタイプの学生さんは、なかなか就活に対して強い気持ちが持てない方が多いことも事実です。就活に対して強い気持ちがあれば、現役で就職を決めることもできていたと思います。就活留年をするということは、「働くこと」または「自分の人生」に対してわだかまりを抱いており、今ひとつ就活に一生懸命になれなかった、ということのあらわれだとも言えます。
よって、娘さんや息子さんが就活留年することにしたならば、一度、「自分はなんのために働くのか」「自分の人生はどのようにしていきたいのか」ということについてじっくり考えることを促すことをおすすめします。よく考えて、自分の中で腹落ちすれば、きっと就活にも覚悟を持って挑むことができるようになります。
就活留年は不利とは限らない!よく検討して最善の決断を
ここまで、就活留年は、留年中の過ごし方次第では、不利にならない、ということをお伝えしました。
大切なのは、「就活留年することで、今年よりも良い結果を出せるかどうか」ということです。ぜひ、お子様と一緒に親御様も話し合って、最善な決断をされてください。