近年、就職活動の動向は、目まぐるしく変化しています。子供の就職活動に向けて、親が知っておくべき就活の基礎知識と2022卒以降の就活の動向をお伝えします。

目次

最近の就活はどのように進むの?
親子で食い違うと大変!企業選びについて
コロナの影響は?2022卒以降の就活動向について

最近の就活はどのように進むの?

一般的な就職活動では、下記のように就活の選考は行われることになります。

1.エントリーシート提出→2.筆記試験・適性検査受検→3.グループディスカッション→4.一次面接→5.二次面接→6.最終面接→7.内定

1.エントリーシート

エントリーシートは、企業の書類選考に使われる書類のことです。顔写真や学歴、住所に加えて、「学生時代に力を入れたことを教えて下さい」というような就活生の個性を問う設問や、企業に対する志望動機を記入する欄があります。エントリーシートの過半数がインターネットを通じて提出する形式ですが、中には郵送で提出を求める企業もあります。
エントリーシートは、就活最初の関門です。エントリーシートの出来が良くないと、全て書類選考で落ちてしまうこともあります。学歴の高い就活生が優遇される「学歴フィルター」は多少エントリーシートの通過率に影響すると言われていますが、エントリーシートのでき次第で、このフィルターは覆すことも可能です。

2.筆記試験・適性検査受検

就活生の基礎学力を問うのが、筆記試験・適性検査です。試験の結果は、通常足切りに使われます。ですので大切なことは、足切りの点数を超えることであり、高得点を取ったからといって、選考にプラスになることはないと考えてください。
筆記試験・適性検査は、Webテスト形式で自宅から受検できるものとテストセンターという施設で受検するものが一般的です。中には、独自に作成した試験を課す企業もあります。

3.グループディスカッション

4名~10名ほどの就活生を1グループとし、出されたお題について話し合い、グループとして結論を出すのがグループディスカッションです。
グループディスカッションの選考は、全ての企業で行われるわけではありません。通常、面接選考に進む学生を見極めるために行われる選考です。
グループディスカッションは、大学生にとっては見慣れない形式の選考ですので、選考前に練習しておくことが大切です。グループディスカッションの練習は、インターネットで探せば、様々な場所で行うことができます。選考前には、複数回グループディスカッションの練習をしておくことをおすすめします。

4~6.一次~最終面接

選考の最終段階である面接は、通常対面で行われるものです。しかし、近年、動画面接やオンライン(スカイプ・zoom)面接という新たな面接形式も一般的になりつつあります。

親子で食い違うと大変!企業選びについて

親世代の就活では、企業の採用募集に応募するには、大学の就職課や就職情報誌で受ける企業を探し、手書きで履歴書を書き、郵送するという手順が必要でした。
一方近年の就活では、マイナビ・リクナビといった採用募集情報が一気に閲覧可能なサイトが登場し、Web上で気軽にエントリーシートを提出できるようになり、自宅にいながら採用に応募できるようになりました。就活生の間で知名度の高い企業については、毎年就職倍率が非常に高くなり、大手食品会社等では数百倍にのぼることも珍しくありません。
よって、就活を成功させるためには、倍率の高い大手企業ばかり受けるのではなく、知名度は低いが自分の望む働き方ができる「自分にとっての優良企業」も受けていくことが重要になります。
親御様の中には、「子供を大手に行かせたい」との思いで、お子様に大手企業ばかり受けるよう助言する方がいらっしゃいます。しかし、大手企業ばかりを受ける就活は、失敗に終わってしまう可能性が大いにあります。例年、親御様の「大手企業に行って欲しい」という期待に応えようとして、知名度だけで企業選びをし、不本意な結果に終わってしまう就活生がいます。親子で志望業界の食い違いがあると、良い結果に繋がりませんので、親子でよく話し合ってみることをおすすめします。

コロナの影響は?2022卒以降の就活動向について

近年就活は、就活生に有利な「売り手市場」と言われてきました。しかし、コロナウイルス感染症の感染拡大により、世界経済は落ち込み、収束後の景気悪化は避けられない状況において、新卒の就職にも少なからず悪影響が出ることが予想されます。
特に、航空業界、ホテル・観光業界を目指す就活生には、厳しい状況となるでしょう。その他の業界においても、業績の悪化で新卒採用人数を絞る企業がでてくることと思います。
先が見通せない状況において、就活生ができることは、念入りに就活の準備を行うことです。どれだけ早くから就活の準備を始めるかが、例年以上に勝敗を分けることとなります。
就活生を応援するために親御様ができる一番の応援は、金銭的な支援を行うことです。就活には多くのお金がかかります。スーツ代や交通費に加えて、近年では、オンライン面談のためのパソコンやWi-Fi環境も必須なものとなりつつあります。

まとめ

近年の就活は複雑化しています。早めに準備すればするほど、良い結果につながります。
お子様の就活の成功のために、親御様も一緒に学んで応援して下さい。