就活は子育ての集大成と言われます。親はついつい子供の就活に口出ししたくなってしまいます。
子供の就活を影で見守っていたいのが理想ですが、子供が就活を真面目にやっていないように見える、バイトばかりしているようだ、、、という場合だと、心配でついつい口を出してしまうこともあるでしょう。
今回は、就活生の親が「介入したほうが良いとこ」と「子供に任せるべきこと」について、説明していきます。

就活の基本スタンスは「子供に任せて、親は見守る」

しかし、成人した子供の就活において、親のスタンスとして正しいものは「黙って見守り、子供に任せる」というものです。
就活塾キャリアアカデミーには、毎年「子供が就活にやる気がない」「子供を大手企業に行かせたい」という親御さんがいらっしゃいます。しかし、子供本人がやる気にならないと、親がどれだけ口を出したところで、良い結果につながることは基本的にありません。また、親の行かせたい企業と子供の適性・希望が異なる場合も、結局は子供の希望を通すしかありません。就活では、「会社を志望する理由、会社に入ったらやりたいこと」を必ずといっていいほど聞かれることになあります。親の希望に沿うために無理をしている就活生は、この質問にしっかり答えることができずに、結果的に落とされてしまうことになります。就活を成功させるには、遠回りに思えるかもしれませんが、子供のやりたいようにさせることが結局は近道となります。

親が介入した方が良いこと

就活の基本スタンスは「子供に任せる」ですが、中には親が介入したほうがいいこともあります。
1つは「金銭的援助」、もう一つは「相談したときに意見を言うこと」です。

1. 金銭的援助

就活には実に多くのお金がかかります。交通費や選考前の待機時間に使うカフェ、地方在住の学生だと東京への遠征費用や宿泊費もかかります。
ディスコの別の調査によると*、就活にかかる費用は全国平均で13万円、北海道の就活生の場合は、平均23万円もかかる、とのことです。
就活時期にどれだけ努力するかで、生涯年収が数千万も変わることになります。就活中にアルバイトをして数万円を稼ぐために、生涯年収が数千万円変わってしまうこともありえます。就活生が安心して就活に臨める環境を整えるために、親が就活費用の援助することは、将来への大きな投資と言えるでしょう。

2.相談したときに意見を言う

就活メディアサービスを展開するディスコが就活生に対してアンケートをとった結果*、65パーセントの就活生が、親に対して「相談したときに意見を言ってくれること」を期待しています。
大多数の就活生にとって、一番身近な社会人は両親です。就活で出会った社会人(OBOG)には聞きづらいことでも、親になら気楽に相談できる人のほうが多いでしょう。
自分のいる業界の実情や子供にはどんな企業が向いていると思う、ということについて、意見を言ってもらえると、就活生はとても勉強になります。
ポイントとしては、「相談されたら」意見を言う、ということです。相談されていないのに、勝手に親だけが盛り上がってしまうと、子供は委縮してしまいます。

このアンケート調査では、9割以上の就活生が望まなかった親からの支援として、「親も一緒に企業選びをしてほしい」という項目がありました。
また、8割以上の就活生は、親から「勧めたい企業名を具体的に示されること」を望んでいませんでした。
就活生は、親からの意見は尊重しますが、受ける企業を決めるのは自分でやりたい、親には介入されたくないと思っていると思う傾向があるようです。
就活中の子供のかかわり方は、ナイーブな問題で、それゆえに難しいところがありますが、子供の意思を尊重しつつ、子供の就活をサポートしていくことが求められます。

*「【就活リサーチ】学生が親に望む支援とは」(https://www.sankei.com/life/news/200127/lif2001270012-n1.html), 2020年1月27日, 「産経新聞就活費用は平均13万6,867円、最高額は北海道23万3,525円 」(https://resemom.jp/article/2019/11/01/53173.html), 2019年11月1日, リセマム