近年、就活は「売り手市場」と呼ばれており、就活生に有利な状況となっていると言われています。しかし、その一方、一部の大手有名企業には応募者が集中しており、就職倍率も100倍以上になることもしばしば。有名大手企業に限っては、「超買い手市場」とも言える状況です。
そんな状況の中で、有名大手企業ばかり受けている就活生は、「大手病」にかかっている、と言われます。「大手病」にかかった就活生は、なかなか内定を得られずに、就活に失敗してしまう可能性が高くなります。
あなたの子供は、「大手病」にかかっていないでしょうか?大手病にかかっている就活生の特徴を3つご紹介します。子供が当てはまっていないかどうか、チェックしてみてください。

1.企業説明会を聞く企業は大手企業のみ

就活の合同説明会に参加すると、立ち見がいる企業のブースと、そうでないブースに分かれます。ここで立ち見になるぐらいの企業ばかり回る就活生は「大手病」である可能性が高いです。
大手病にかかっている就活生は、会社の名前だけにとらわれて、説明会を聞く、聞かないを決める傾向があります。企業を見る際、業界や職種などさまざまな基準があります。そのような基準で見ると会社の規模は多様になることが十分考えられます。例えば食品業界といっても大手ビールメーカーがあれば中堅お菓子メーカーもあり、そのような基準で企業を見ると、さまざまな企業を見る結果になるでしょう。
説明会の段階では、会社に規模にとらわれず広く見ることをお勧めします。
もし子供が、大手企業の説明会ばかりに参加しているようであれば、「大手病」の可能性があります。

2.選考を受けるのは大手企業のみ

子供の受けている企業が、大手企業のみになっていることはないでしょうか。当てはまっていたら、大手病の可能性大です。
多くの就活生は「第一志望群(挑戦), 第二志望群、第三志望群(確実)」ぐらいの割合でバランスよく応募する傾向です。しかし、大手病の就活生は、第三志望群を考えずに臨むことが多いです。もちろん大手病でも大手企業から内々定を得て就活を成功させる人もいます。一方、大手病だとその企業へ行く理由が薄く、全滅する就活生が多いことも事実です。また大手企業の応募倍率が数百倍程度のこともあり、エントリーシートが全く通らず、面接にすら進めないこともあります。
大手病になり受ける企業が狭くなるのは、面接の機会や他の企業を知る機会を失うことに等しいです。子供が「大手病」になり狭い範囲の企業を受けているのであれば、もっと多く企業を広く受けることをそれとなく勧めてみると良いでしょう。

3.内定受諾の基準は大手企業

ある時期をすぎると内々定企業が一通りそろい、どこの企業に行くか選択する必要性が生まれます。その時の基準でなんとなく大手企業を選ぶとなると、「大手病」の可能性があります。
内々定の受諾を考える時、会社の規模(大手かどうか)、面接官の印象、将来性、希望する職種に就けるかどうか、さまざまな基準があるでしょう。多くの就活生は重きの置き方は違うにしろ、さまざまな評価軸を持って内定の受諾先を考えますが、「大手病」の就活生だと知名度だけで選んでしまうでしょう。
結局内々定先を決めるのは就活生本人ですが、人生の先輩として、親の意見を子供に伝えることをおすすめします。

まとめ


大手企業を集中的に受けること自体に問題がありません。ただ、人生一度の新卒就活ほど、広い業種や多様な業界を見られる機会はないでしょう。親の立場から、子供の最適なファーストキャリア選択を応援してあげてください。