就活生の親御さんからよく聞かれる質問として、「子供の就活に有利な資格はありますか?」というものがあります。
子供が就活を少しでも有利に進められるような、有利な資格はあるのでしょうか。就活塾キャリアアカデミーの担当者がご説明いたします。

就活で有利になる資格はあまりない

結論から言って、特定の資格があるから就活が有利に進む、といったことはほぼありません。ただし、資格は就活生の技術や能力を示す証明となるものですので、持っていても損ではありません。しかし、就活を有利にするために資格を採る必要は全くありません。

その中でも、有利に働く可能性がある資格として、「簿記」と「TOEICやTOEFLなどの英語系の資格」が挙げられます。

「簿記」は、入社後、経理を目指す就活生にはきっと役に立つでしょう。また、外資系の企業やグローバル展開を重視している企業を受ける就活生は、TOEICや英検、TOEFL iBTを持っていると良いでしょう。企業によっては、TOEIC◯点以上が入社の資格になっているところもあります。
このように「簿記」や「英語系の資格」は多少就活に有利に働く可能性がありますが、これらの資格取得のために時間を費やす必要はありません。

キャリアアカデミーでは、「就活に資格は必要なのか」と考えている就活生や親御さんに対して、いつも「あなたが結婚するとして、TOEICの点数を重視して結婚相手を選びますか?」と聞いています。多くの人は、結婚相手のTOEICの点数よりも人柄を重視するのではないでしょうか。就活も同様に、企業の人事は、「TOEICの点数が高いが性格に難がある就活生」よりも「TOEICの点数は高くないが、一緒に仕事をしたいような誠実な人柄の就活生」を採用したいと考えます。

すぐに取れる資格に意味はない

資格の欄が書くことがないからとりあえず持ってる資格を書こう!ということはおすすめしません。特に、少しの勉強ですぐに取れる資格は、就活では評価されません。例えば「秘書検定3級」「簿記3級」「漢字検定3級」などです。繰り返しになりますが、就活のためにとりあえずの資格を取ることは意味がありません。

就活で評価される「資格の見せ方」

就活では資格は対して評価の対象になりません。ただし、エントリーシートに書けるレベルの資格を持っているのであれば、見せ方次第で自分の武器にすることができます。
まずNGな例です。「私は簿記1級を持っています」この発言だけでは、面接で会話を広げることはできません。ではどのような見せ方がよいのでしょうか。「私はサークルで会計を任されていました。100人もいるサークルで精度が求められました。会計の仕事をしているうちにもっと専門的に学びたいと思い、簿記を取りました」このようになぜその資格を取ったのか、またどのように勉強をしたのか、といった経緯や動機が大切です。後者の話し方なら「この人は会計を任される信頼があるんだ」「サークルから勉強しようと思えたんだ」と簿記以上に就活生のことを知ってもらうことができます。また「私は世界遺産が好きで、友人に良さを教えてあげたいと思ったので世界遺産検定を勉強しました」という言い方も好ましいです。見せ方1つで資格は就活に有利な武器になります。

まとめ

就活が有利になる資格はあまりありません。資格よりも、就活生が自分のことをよく知って、自分に合った会社で自分の良いところを適切にアピールして、納得の内定を取ることが大切です。
就活生の親御さんにおいては、資格取得を勧めるのではなく、子供が合った会社を見つけられるようにサポートいただくことが、重要なことになります。